免許番号の()内の数字は業者の経歴を物語っている

2011.10.14

多くの人にとって、マイホームは一生に一度か二度の買い物だから、ふつうはなじみの不動産業者というのはいないだろう。あとで説明するが、さしあたり物件の情報量が多いことなどを基準にして業者を選ぶわけだが、そこが信用のある店かどうかは簡単にはわからない。毎年発表される脱税業種の上位リストのなかには、不動産業者がはいっているくらいだから、不安をもつという人も多い。そこで信頼できる不動産業者を選ぶということは、いよいよ重要な問題になってくるわけだ。このとき、業者の信用度を知るうえで大きな手がかりとなる。数字がある。不動産業者の店舗へいくと、「宅地建物取引業者票」というものが掲げられている。これは掲示が義務づけられており、たいてい額にはいって、目につきやすいところに飾ってある。これが判断の有力な材料になるのだ。この「宅地建物取引業者票」には、たとえば、つぎのような番号が書いてある。東京都知事免許(1)第−23××号。これは不動産業者の免許番号といい、不動産業者によってそれぞれ異なる。もちろん、一般の人にはこの番号をみてもチンプンカンプンであろうが、このうち注目すべきところは()のなかの数字である。()内には1と表記されてあるものもあれば、2となっているものもある。この数字はなにを意味するかというと、はじめて営業免許が交付された場合には(1)となる。この免許は三年ごとに更新になり、三年間違法行為がなければふたたび免許が交付され、(2)になる。さらにその後の三年間もトラブルがなければ、(3)になる。こうして更新をかさねるたびに、数字はふえていくわけだ。ということは、()のなかの数字が大きければ大きいほど、客とのトラブルもなく免許更新になったということになる。()のなかの数字が大きいほど、その不動産業者はより信用できるといってさしつかえないだろう。不動産の世界をよく知らない素人には、この数字が信用度をチャックする一つの判断材料になるわけである。しかし、都合よく(5)とか(6)の不動産業者ばかりとはかぎらない。むしろ実際には(1)や(2)の業者のほうが多いのである。ここで気をつけなければならないのは、不動産業を営もうとする人には、一定の条件さえそろえば、免許は交付されるという点だ。そして、(1)の業者のなかには客との間にトラブルが起きて、次回の更新時に免許が下りない業者がけっこう含まれているということだ。実際、宅建法違反で摘発される不動産業者の六割は、免許番号(1)の業者だとされる。したがって、(1)でも、信頼できる不動産業者もいれば悪質不動産業者もいて、数字をみただけではそれがわからないということを知っておくべきだ。もちろん、(2)以上の免許をもっていても、違法行為をおこなっている業者は、全違法業者の四割を占めているのだから、(2)以上だからといって手ばなしで安心してよいというわけでもない。()内の数字は、大きいにこしたことはない、とはいえるが、それが信用度を決定する絶対的なものではない、ということを理解して、業者選びの判断材料に用いていただきたい。

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