トイレは鬼門でもかまわない

2011.11.04

どういった敷地に建物を建てる場合でも、リビングや和室や子ども室への日当たりを重視してレイアウトを考えれば、トイレや風呂という水まわりは北側になってしまいがちだ。だから、トイレのような不浄のものは北側の鬼門に配するなといわれても、正直いって困ってしまう。もともとぶ家相で忌み嫌われる北の「鬼門」とは、中国古来の伝承から来ていることはご承知のとおり。中国という国は歴史上いつも、東北方面からの異民族の侵入に悩まされた。

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あの万里の長城を築いたのは、蛮族の侵入を防ぐためだ。古くは。匈奴が○○で、日本も一時期、中国にとって自分たちの平和を乱す鬼の一翼を担っていた。また、北方はトイレ(厠)が家の外にあり、汚物をためておいて作物の肥料にしていた。だから、日当たりが悪くじめじめした北側に用を作ったりすると、北風が吹く季節には臭気が家中に広がったであろうことも想像がつく。しかし、水洗トイレや下水道が普及した現代においては、この諺の合理性はかなり怪しくなっている。それでも、地球上に暮らすかぎり、私たちが磁場の影響を受けているのは事実だ。磁石を勤かすほどの見えない力が、北から南に向かって流れているのなら、私たちの生活になんらかの影響を及ぼすエネルギーが北方から来ていると考えることもできる。だから、そのエネルギーの風上にあまり失礼なものを排泄すべきでないというのは、個人的にはうなずける。しかし、実際の磁北と真北は微妙にズレているのだし、方位の基となる家の中心だって、敷地の中心なのか間取り上の中心なのか、あやふやだから、どこにトイレを配そうと「うちのは鬼門からはずれている」と釈明することもできる。やはり、自然なエネルギーの流れを敬う気持ちがあればいいのだろう。