融資の際の担保には不動産が必要

2011.10.07

現在の日本経済を揺るがしている金融機関の不良債権間題の根には、不動産の問題がある。不動産を担保とした融資方法が、資産デフレの到来によって破綻をきたし、クローズアップされるようになった。高度成長期のインフレ時代には、企業が成長し利益を生み、それで不動産を取得し、値上がりした不動産を担保に、また融資を拡大していくという仕組みがうまく機能していた。この時代にはすべてがうまく回っていった。その仕組みが機能しなくなった契機は、90年以降のバブル崩壊だ。不動産の価格が下落し、その後も下落傾向が止まらない。10年経っても未だに金融機関はバブル処理が進まないどころか、その傷口がますます広がっている。金融機関の行動は、不動産を担保とした従来の融資方法では立ち行かないことを我々に教えてくれた。その結果、最近では企業融資には不動産を担保とすれば無条件で貸し出すという姿勢から事業収益に重きを置いた融資に転換しようとする姿も見える。ただ実際には、融資の際の担保には不動産が必要という姿勢からは未だ完全に脱しきれていないようにも見える。従来どおりの不動産担保に基づく企業融資を縮小させているが、一方で、個人向けの不動産を担保とする融資の拡充には懸命になっている。その姿は、以前、企業に対して行っていた方式と何ら変わるところはなく、進歩や前進はみられない。単に、融資対象を法人から個人にしただけのことだ。

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